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《ネタバレ》 エイリアン・ネイションなど非人類との反乱や共存をテーマにした映画はあったが、この映画の味付けはちょっと違う。差別問題への皮肉や投影が込められている。かつてアパルトヘイト制度があった南アフリカが舞台だったり、タイトルの第○地区という呼び名も南アフリカを調べてみると非常に意味深い。
主人公ヴィカスも当初は異星人達を差別する側だったが、クリストファーの痛みを知っていくことで情が湧き、最終的な目的が自己保身から自己犠牲に変わる。差別問題がテーマのひとつであり単純な勧善懲悪で語ることができないため、安易なハッピーエンドに持っていかず余韻を残したシナリオも優秀だった。そして要所で流れる哀愁の漂うBGMがさらに盛り上げる。ヴィカス役:シャールト・コプリーがほとんどアドリブで演じたという迫真の演技は見事、これはぜひ英語音声で一度は見るべき。とにかくSF / アクション / 社会風刺 / コメディ要素など色んなエッセンスを取り入れた欲張りな映画だと思った。 【シバラク・オバマ】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-05-02 13:54:04)
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