| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 この映画を観ながら私は、比較の意味で、アイヒマンを扱った映画『スペシャリスト』を思い浮かべていた。個々人としてはみな小心で凡庸なのに集団としては残虐なことをしてしまう、とは『スペシャリスト』の認識で、そういうふうについ言ってしまうが、そういう理解の仕方ではものの役には立たない。もっと正確には、集団の上下関係の残虐性ということなのだ。集団の上下関係の残虐性に歯止めを掛けるような仕組みを制度化すること(いかにして可能か?)が必要だ。ターゲットは中国人というより、ひょっとしてむしろまず日本人下級兵だったとしたら?このことをあの『ゆきゆきて神軍』も強力に取り上げたのだった。これは過去のハナシではなく、集団の上下関係の残虐性が現在の日常において批判的に検証されているかどうかが問題なのである。
【ひと3】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-03-26 10:34:12)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |