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《ネタバレ》 やられた!完全にやられました。思っていた以上に素晴らしかった。今まで多くの「スーパーマン」が作られてきたけれども、これほどまでに人間臭いスーパーマンはいただろうか。今までのスーパーマンはどちらかといえば超人的な部分に焦点が当てられていたけれども、今作のスーパーマンは前半ほとんどやられっぱなしで圧倒的な強さは何処へやら・・・で、代わりに国同士の争いに介入したことの賛否を問われたり、恋人ロイスとの痴話喧嘩で自身の未熟さを思い知らされたり、かと思えばワンちゃんクリプトとじゃれあったり、もうほんとね、そこには私たちと何ら変わらない等身大の、人、の姿があった。最後にルーサーと対峙した時にルーサーが、お前が異星人なのにみんなにチヤホヤされているのが気に入らないんだ!と言われたことに対して、私だって人間だ!悩んだり傷ついたりすることもある。でも、それでも前を向いて、応援してくれる人たちの声を力にして成長してきたんだ!と。スーパーマンが異星人だということにこだわってきたルーサーへの見事なまでのアンサー。そしてこの映画で最も私が感銘を受けたシーンが訪れる。ルーサーの悪巧みが公となり、これにて一巻の終わりとなった時、なんと今まで冷酷無比だったルーサーの目に涙が!あのルーサーが涙を!今まで色んな作品でルーサーを見てきたけれども涙を浮かべたルーサーなんていただろうか・・・私はあまり思い当たらない。正直その涙の真意が負けたことへの悔しさなのか、それは計り知れないけれど、ただルーサーもまた、人間、だったということなんでしょうね。そしてそんな涙を浮かべたルーサーを見たスーパーマンが微笑んでいたのも、なんともまあ憎い演出でした。
またそんなスーパーマンを育てた田舎の老夫婦が、なんていうかもうどこにでもいそうな老夫婦で、大物俳優や癖のある俳優さんじゃないからこそ本当に自然な感じの、ザ・田舎の老夫婦、で人間味がにじみ出ているのがよかったです。 どんなに窮地に立たされても自分を信じ、知人や仲間を信じ、負けを恐れない強い精神力で立ち向かう。それが人間なんだから。てことがこの映画のメッセージなのかも。また面白いのはルーサーが、頭脳は力に勝る、なんてて言ってたけれども、圧倒的な力を持っているスーパーマンは最終的に絆と精神力で勝利をしたことで、頭脳よりも絆と精神力が上回ったてこと。本当にこの監督さん、憎いよこの野郎て言いたくなるような演出多すぎです。 めちゃくちゃ素晴らしい映画ではありましたが、後々考えると、ん?て思えなくもないこともいくつかあったりして、まずはクローンや異次元空間まで作ってしまうほどの大天才のルーサーが、スーパーマンとクラーク・ケントが同一人物だって分からなかったこと。スーパーマンって普段はどこで何をしているんだ?て疑問がわけば簡単に正体を掴めそうな気がしないでもないんだけどな~・・・。それとルーサーの最終目的が国を手に入れること、てなってて、石油で儲けられる云々・・・て話だったけどルーサーと裏取引をしていた国は石油のこととか全く知らなかったのか?タダ同然で武器を手に入れるほうが石油よりも嬉しかったの?う~む・・・そこらへんはスッキリできなかった。それとルーサーの移動式カメラをクリプトに破壊させてたけど、あんなの目からビームで破壊できたんじゃないの?て。はは(;´∀`) まあでもね、やっぱなんだかんだで凄い映画でした。完全にやられました。私はこんな、スーパーマン、も大好きです! この作品が今後、続編や新たなD.C.ユニバースへと繋がっていくのかは分からないけれど、「スーパーマン」の単体の映画として十分完結していると思えます。 以上。 【Dream kerokero】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-07-12 14:28:57)
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