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赤ひげ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 赤ひげ
製作国
上映時間185分
劇場公開日 1965-04-03
ジャンルドラマ,医学もの,時代劇,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 日本人が共感できそうな心情の機微を丁寧に表現した作品で、黒澤映画の中でもかなり好きな作品。
前半はオムニバス的に個々の患者の背景を通じて保本の気持ちの移り変わりが表現されていて、彼が入所当初の自分を悔いるシーンなどはホロリとさせられ、後半はおとよを中心に彼女の回復と周囲との交流があり、ユーモアもあって心温まる思いになりました。
好きな場面として、患者で山崎努演じる皆から好かれている佐八の過去の回想シーンで、周りの患者のように私も泣いてしまいました。特に再会後に階段で別れるシーンは印象的で、お互いに背を向けた後に両者が幾度か振り向くも顔を見合わせることが出来なかった。思いは十分にもかかわらず、上手く表現できないですれ違ってしまった不器用な二人を象徴しているようで、何とも言えない切なさが胸に刺さりました。

全体としては後半が柔らかさもあって気に入っていますが、それも前半の息苦しさみたいなものがある故と思うので、3時間と長いですが、刀を使ってのチャンバラは無くとも黒澤明の神髄を見られる作品だと思います。
さわきさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-04-26 17:27:29)
その他情報
作品のレビュー数 142件
作品の平均点 8.01点
作品の点数分布
010.70%
100.00%
200.00%
310.70%
421.41%
564.23%
61611.27%
72416.90%
83021.13%
92719.01%
103524.65%
作品の標準偏差 1.74
このレビューの偏差値 49.95
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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