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忠臣蔵と四谷怪談がほどよく重なりあう映画構成がすばらしい。特に中盤の「曾我兄弟仇討ち」を舞う赤穂浪士と伊右衛門の祝言で舞うお梅、そしてそれに毒を飲まされたお岩が舞い狂う。この3つの場面を琵琶の演奏でひとつにまとめあげたのは芸術的というほかない。顔の白塗りは最初気色悪かったが、古き時代を幻想的に仕上げるのに効果的で映画によく合っていたと思う。ただお岩さんの扱いがやや弱く怪談にしては物足りないかも、それに対して荻野目慶子のお梅の演技は目を見張るほど圧倒的。それにオルフの「カルミナ・ブラーナ」は効果的かもしれないが、マーラーの「巨人」はどうだろうか、映画と合っていないような気がする。
【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-20 17:21:07)
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