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《ネタバレ》 タヌキが人を化かしてトラックを突き落とした時、それまでのギャグ調に見合わない行動に混乱した。明るい映画なんだからケガしたぐらいで済むだろうと思ったらすぐに3人死亡のニュースがでてさらに驚いた。その時「あ、これ結構ヘビーな内容なんだ…」と気づかされた。あらすじを起こしてみれば分かるが相当な悲劇だ。人も殺すしタヌキはバンバン死ぬ。結局開発はとめられない。一部のタヌキは現実逃避し、一部のタヌキはカミカゼとなり玉砕する。化けられないタヌキを見捨てるかどうか選択もせまられる。こんな内容でも映画を実際に見ると全く印象が違う。自然保護のテーマを前に出しすぎて説教くさいとの感想も多いが、私は相当シニカルに描いていると思う。もし人を殺した時タヌキが熱く命の尊さを説いたり、仲間のタヌキが死んだ時の悲しみや開発を止められない絶望をシリアスに描いてしまったら、それこそ薄っぺらい説教話になっていただろう。タヌキの滑稽さと終始おちゃらけた作風が、逆に悲劇をより一層引き立てている。過酷な目にあっても笑って踊る彼らを観て、ウジウジしてないで生きなきゃいけないなという活力を貰える映画である。
【sinbo】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-04 00:17:36)
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