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《ネタバレ》 3時間を全く飽きさせない脚本の見事さといい、主演クラスの名優たちが織りなす各キャラクターの造形といい、映画としての風格に惚れ惚れする傑作。演技達者が揃って、各人の個性がくっきり際立ちながら、互いを潰しあったり突出していないのが凄い。“主役”のマックィーンはやはりこの作品が一番。タフで飄々としてて、ちょっととぼけたおかしみもある。グローブとボールとマックィーンでアメリカ人の出来上がり、なるほど上手い。軽快な音楽と、まずまず友好的なドイツ空軍、そして機知に富んだ脱走計画のおかげで、戦争映画につきものの残酷描写に身構えることなく観ていられる。のだけど、終盤やはり戦争だと思い知らされるわけで。カメラが引いていって遠くに広がる丘。響く機銃掃射音。こんなに衝撃だった場面はほかにちょっと思い出せない。何度も観たけど、これからも何度も観るだろうな。そしてバイクで疾走するマックィーンに手に汗握って、ゴードンが“thank you"とうっかり言ってしまう場面でだめだってー!と思っちゃうだろうな。
【tottoko】さん [地上波(字幕)] 10点(2012-02-19 15:45:08)(良:3票)
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