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怒りの日(1943) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 怒りの日(1943)
製作国デンマーク
上映時間93分
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 恐ろしいことこの上ないお話でした。体調が万全の時に観ることをお勧めします。
中世に吹き荒れた魔女狩りの恐ろしさは人類皆周知のところかと思います。この映画、人類史の暗黒出来事のすべてがつぶさに描かれていてしんどい。
人が人に不信を抱く連鎖の怖さ、嫌いな者を魔女と決めつけて処罰しようとする人間の心の狭隘なこと、いつ自分が指差されるかもしれないという陰鬱な社会の空気や拷問を受ける老婆の断末魔。気分が落ち込むこと必至です。
舞台となるのは牧師館。若い後妻と彼女と年の近い息子の帰還によって生じる家庭のひずみを、魔女狩り社会の暗い空気と連動させていることがエグさ倍増たらしめています。
元々そりの合わない姑と嫁の間にたつ波風のなか、若い二人の不倫が惨劇のトリガーに感じられて観ていておっかなくて、もう。
通常の時代であればモラルを逸した不倫は男女両名の責任であるでしょう。しかし魔女という烙印は女一人を徹底的に悪たらしめ、男は責任逃れをしてのける。その心変わりの酷薄なこと、姑の老獪なこと。絶望した若い女の表情、こんなに恐ろしく心の冷えるラストは他に数本しか思い浮かばないですわ。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-01-10 16:29:17)
その他情報
作品のレビュー数 4件
作品の平均点 8.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.71
このレビューの偏差値 50.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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