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《ネタバレ》 伊藤英明を蓮実聖司役にキャスティングしたのは大正解だと思う。「一見」爽やかで誠実そうなキャラにぴったりだ。しかしながらこの映画がB級スプラッタレベルに留まったのは、やはり脚本のせいで、伊藤の責任ではない。
原作は大変ボリュームがあるので2時間枠に収めるのは大変だ。所々改変している部分は概ね納得の仕事で、全体の流れとしてはむしろ巧みな脚本だとは思う。 どうしても残念なのは、監督が猟奇場面を偏愛するあまりに、学祭準備中の惨劇シーンに時間を割きすぎて、稀代のサイコパスである蓮実の内面を描ききっていないことだ。傍目には異常としか思えない蓮実の行動は、彼自身にとってはきっちり理論的に整合性がとれているのだ。彼にとってはそうせざるを得ない理由がちゃんとあるんである。原作で丹念に描写されているそこんところをバサーッと省略しているので、映画でこの物語に初めて出会った人はこの教師がなんでこんなことをやらかしているのか訳が分からないだろう。 「理解不能」だから蓮実は怖いのだ。後半の銃撃場面を削ってでも、早水圭介を拷問している場面で原作どおり奴の内面を語らせるべきだったのに、と思う。 【tottoko】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-10 00:43:51)(良:1票)
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