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ビューティフル・デイ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ビューティフル・デイ
製作国米,英,仏
上映時間90分
劇場公開日 2018-06-01
ジャンルサスペンス,犯罪もの,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 作品紹介でスリラーとあったのですが、本作は違いますね。人の死に方がオソロシくて血も飛びますけど、テーマはPTSDと闘う男の凄絶な心の軌跡。画も音楽もビターで内省的。とりわけ音楽は劇中のラジオが音源だったりすることが多く、これが作品世界にすっと入っていける効果をもたらしているように感じました。
ホアキン・フェニックスが只事じゃない重たさです。幼少期の父親の虐待に始まって、軍の任務で経験した数々の不条理な暴力でジョーはすっかり心をやられてしまいました。何度も死のうとして、でもギリギリ踏みとどまってきたのは母親の世話があるから。二人でフォークを磨いたり、子どもの頃に口ずさんだ歌を思い出したりする姿は、説明の少ない本作の中で彼らの結び付きがうかがい知れる心安らぐ場面でした。
母親は死んでしまったけれど、ニーナがいてくれる。観る者が希望を抱くのは、彼女が若くて心の芯が強そうだから。彼女もさんざん傷ついているのに「今日はいいお天気よ(It's a beautiful day) 」とジョーが立ち上がるきっかけを与えることができるのだから。
窒息しそうなジョーが息をつくことのできる人生を取り戻してほしい。ショッキングなラストの自死のシーンが現実でなかったと分かった時、わたしは本当に、心からほっとしました。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-08-11 23:41:15)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 6.06点
作品の点数分布
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100.00%
215.88%
3423.53%
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615.88%
7423.53%
8423.53%
9211.76%
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作品の標準偏差 2.31
このレビューの偏差値 53.63
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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