Menu
 > 作品
 > ア行
 > 兄とその妹(1939)
 > ろんべえさんのレビュー
兄とその妹(1939) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 兄とその妹(1939)
製作国
上映時間101分
劇場公開日 1939-04-01
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 以前録画して長らくみていなかったので、消そうかと思い確認のため見始めたら
意外にも面白く、最後まで見てしまいました。
平凡なタイトルに、最初の10分ぐらいは平凡に見える家庭そのもの…
やっぱり消そうと思ったところで、妹の出勤服を見てびっくり。
さらに、その出勤風景、妹の仕事ぶりと驚きの連続でした。
1939当時、彼女は相当なキャリアウーマンだった筈で、
しかも、英語能力は上司の日本語をその場でビジネス英語でタイプ。
現在でも、これだけの技能を持った人は男女関係なくそうはいません。
兄の方はずっと木訥とした感じですが、
妹は正反対。主人公はいわば彼女で、当時の観客には相当インパクトがあったと思います。

先日、小津の「生まれては見たけれど…」をテレビで再見し、
それと合わせて考えると、1930年代は僕等が想像しているより遥かにサラリーマン生活が定着していて、それが前提の物語です。
社内での誤解や嫉妬で、会社を何度も飛び出す兄。
最後には、満州を目指しますが、
一般の人間にとっては満州は、チャンスの土地で、
現代のアジアと同じ感じだった。
(この辺りの編集表現は同じ頃製作された「新しき土」と較べるとはっきり違いがわかります)
中国も十年前はマスコミ、経済界こぞってそういっていましたが、
今では雰囲気違います。

何だか歴史は繰り返しているように思え、
兄が抱えている閉塞感は、失われた三十年間に突入の現在、
このプロットは今でも使えそうな気がします。
ろんべえさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-02-16 17:48:19)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 6.12点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4225.00%
5112.50%
600.00%
7450.00%
8112.50%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.45
このレビューの偏差値 58.89
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
兄とその妹(1939)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS