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《ネタバレ》 誰が誰だかわからんけど、そんなことはどうでもいいと思えるほどの、この緊迫感。スマートに作戦を遂行するはずが、じわじわと追い詰められ、いつしか部隊が劣勢へと堕ちていく絶望感がたまらないんですね。助けをよこしても犠牲者は増える一方。生存者の有無さえ不明の状況に二人が救援に駆けつけ、その二人は死亡、ただ一人の生存者は捕虜になるという過酷な戦況です。やることなすこと全てが裏目に。多勢に無勢。絶望の淵に立たされる兵士たちの顚末から目が離せません。
そしてなにより、ハリウッド的な派手な演出を抑えたことで返って臨場感抜群に仕上がった、銃撃戦の緊張感。画面を支配する銃撃音と土煙、そして兵士たちのなりふり構わぬ絶叫こそが何よりの演出となっております。戦場の激しさと混乱が肌身に伝わる珠玉の演出です。 さらにさらに、民族音楽やHR/HMといった各種BGMがスパイスとなって映画にさらなる彩りを与えています。コメディリリーフのようなキャラを投入していたこともスパイスとして有効的でした。息詰まる空気に一時の清涼を与えるガス抜き役として機能しています。 ただ一方、「妻と子によろしく」「おれたちは仲間の為に戦うんだ」など、セリフがところどころ臭すぎですね。ドラマ的に安易に着色されてます。この辺りが、「戦争の実態を如実に描いた作品と思えたか」と訊かれた時、YESと自信持って答えられない一因ですね。 【Jar_harmony】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-24 17:46:31)(良:1票)
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