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《ネタバレ》 チーターに狩られる野うさぎを見て、「可哀想」と思う人は少なからずいると思う。ただ、チーターは生きる為に獲物を捕食するのであって、それは自然の摂理だ。キャメロン・ディアス演じるマルキナはどうだろう?生きる為に『彼ら』を捕食したのだろうか?一切の素性が分からず、『悪女』だと言える程に描かれていない彼女には全く感情移入など出来ない作りになっているので(映画自体そうだけど)、これは観た人それぞれが解釈するんだろうが、これはチーターとはまた違う、マルキナの生き様の本質なんだと思う。損も得も、欲も無い(ただ得や欲が付いて来る)、『マルキナ』という女の本質。欲に駆られた男たちは苦悩し、欲を支配した女は笑みを浮かべる。この役を演じるにあたり、良い意味で良い年齢になったなぁ、と思わせるキャメロン・ディアスは凄みを効かせた貫禄ある女性像がとても良かった。ドラゴンタトゥーのリスベット同様、強い女が輝く映画は面白いなぁ、と感じた次第。映画自体はそれほど悪い出来とは思いませんが、相当に陰惨なお話の割りには映像が明るく綺麗で、後味の悪さなどは思いの外小さい。酷評のストーリーテリングもそれ程悪いとは思わなかったし、この脚本の会話劇でこれだけ魅了出来れば中々じゃないですか。ただ、あからさまな台詞の伏線が後半にキッチリ回収される辺り、ローラのスナッフDVDが届いたシーンは崩れ落ちるカウンセラーのカットで締めとけば良かったのに。何もご丁寧に廃棄場に遺体を捨てるシーンを見せなくても…。印象的な台詞も多々。「真実に温度などない。」うーん、言葉の意味はよく分からんが、とにかく凄いcoolだ。
【miki】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-15 14:35:03)
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