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《ネタバレ》 この映画の中の台詞で、「未来は決まっている」「正夢」「腕の感覚がない」など、『運命』を示す言葉が出てきます。『運命』とは既に決まっていて、避けようがない。不幸を避けて通れるなら、みんなそうしたい。時間軸が逆で、結果(未来)から始まるのは、今見ているシーン(最初の)は、後のシーンに上書きされる(最初に見たシーンの印象が薄れる)事を利用したものだと思う。最初に絶望的に打ちのめされ、復讐を果たし、カタルシスを得るストレートな作品とは真逆で、これは被害者の身近な人(家族や恋人)に、過去を振り返れば心を癒し、安らぎを得られると言っているんだと思いました。「時はすべてを破壊する」とは、明らかで残酷な事実かもしれないけど、未来から始まるこの映画は、同時に時(過去)は人の心を癒してくれるというメッセージを発しているんじゃないか?起きた結果を『運命』だから、と開き直れるか?自分のした事に責任を持ち、後悔を抱えて生きていくか?まさに人生がそうであるように。映像表現に賛否があるのはよく分かりますが、監督がこの様に表現・構成したこの映画は評価に値するとは思います。
【miki】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-08-03 19:30:08)(良:1票)
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