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黄金バット(1966) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 黄金バット(1966)
製作国
上映時間73分
ジャンルSF,モノクロ映画,特撮もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 こういうものがあったのは知っていたが実際に見た覚えはない。
何で骸骨デザインなのかとは思うが、戦前以来の紙芝居のキャラクターだそうで今さら突っ込んでも仕方ない。ヒーローが変に自信家だとか悪役が殊更に下卑た言動なのも紙芝居から来ているのか。「われに成算あり」とかいう古風な物言いは格好いいといえなくもない。
内容的には宇宙人が地球の破壊を企むという大スケールの話になっている。この映画の黄金バットは古代文明に由来する存在とのことで、敵も宇宙人という設定なのでどれほど荒唐無稽でも勝手次第ではある。ミニチュアや特殊効果を使った結構大がかりな特撮映画で、街中に出現した敵の本拠地を東京タワーと並べて見せる場面もあった。
なお黄金バットが高笑いすると口が開いているように見えたのは細かい工夫かも知れない。同年のTV番組「ウルトラマン」(1966)でも最初はそのように作ったそうである。ちなみに敵の首領は4つの目が全部色違いのはずだが白黒映画なのでわからない。

物語としては地球の存亡をかけたスリリングな展開といえなくはないが、子ども向けに特化しているためか大人の立場ではあまり見どころがない。そういう点や劇伴音楽(菊池俊輔)の感じが東映特撮ヒーロー物を思わせるところがある。
登場人物では、人間側の主役は天体観測の若者かと思ったら実際ほとんど活躍しない(うるさいだけ)。本来は、観客(小学生男子)が自身を仮託するのはこの男だったのだろうが居場所がなくなっている。また千葉真一は出番が多いがドラマを担っている感じもない。ちなみに後のTV番組「キャプテンウルトラ」(1967)で主役になった中田博久氏もあまり存在感がなかった。
その他の人物としては博士の孫娘が極端に可愛らしい。この年齢で正規の研究所員ということは相当優秀な人物なのかと思わせる。小学生をこんな危ない目に遭わせるなと言いたくなる場面が多いが、危なくなって黄金バットを呼び出す役目らしいので危なくなるのは当然か。黄金バットもこの人を特別扱いしていたようで、最後に「別れの時が来た」とわざわざ告げて去ったところは少し切ない気分になった。全体の主役はあくまで黄金バットとして、人間側の主役(ヒロイン?)はこの孫娘だったとすればドラマ性が全くなかったわけでもない。
かっぱ堰さん [インターネット(邦画)] 4点(2025-07-05 16:33:40)
その他情報
作品のレビュー数 3件
作品の平均点 3.00点
作品の点数分布
0133.33%
100.00%
200.00%
300.00%
4133.33%
5133.33%
600.00%
700.00%
800.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 2.16
このレビューの偏差値 52.14
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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