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月光仮面 絶海の死斗 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 月光仮面 絶海の死斗
製作国
上映時間52分
劇場公開日 1958-08-06
ジャンルアクション,シリーズもの,モノクロ映画,特撮もの,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 TVシリーズ全130話のうち「どくろ仮面編」71話分の内容を、二部構成で映画化したうちの第二部ということになる。
もとのTVシリーズを圧縮したからか今回もなかなか意外な展開で、信用できる人間の範囲が狭まっていくのは危機感を高めているともいえる。敵の親玉の正体を終盤まで明かさないのは推理小説的な趣向かと思ったが、そもそも主人公が私立探偵であるからには単なるアクションヒーローでもなく、最初から探偵物として性格付けられた番組だったのかと今回やっと気づいた。
なおこの番組の標語は「憎むな、殺すな、赦しましょう」だそうだが、その割に月光仮面は拳銃の使用に躊躇がなく、また終盤の戦いでは善玉悪玉多数が派手な打ち合いをして死傷者が(少なくとも負傷者が)多数出たようで、敵の親玉も最後に破滅したので許されていないではないかと思わせる。ここは原作者の意図がよくわからなかった。
そのように腑に落ちない点もあるが結果的には悪くない印象で終わった。どうせ古い子ども番組だからと侮っていたが少し考えを改めた。

その他個別事項:
・爆弾の名前は新聞記事にも「H・Oジョー発爆弾」と書いてあったので、これが正式名称と思うしかないが結局意味不明である。開発者は「ゴジラ」(1954)のような末路でなくて幸いだった。
・助手男女の漫才のようなやりとりは、大笑いというほどでもないが微妙に可笑しい。
・前作で少年少女の楽団が演奏していたレストランがまた出ていた。今回のステージは男声コーラスグループで、曲目が童謡「七つの子」だったのが子ども番組らしい。ここはストーリーの進行とあまり関係ないようだがけっこう和まされる場面だった。
・敵の親玉が、自分らにとっても博士は貴重なので心配するなとその娘にわざわざ言ったのは、悪人ながら普通に人情を解する発言のようで、意外に話の通じる相手かと思わせた。娘の人格を評価していたからかも知れない。
・この「どくろ仮面編」では博士の娘がいわばヒロイン役のようで、主人公に対する目つきに好意が見えている。この人はもしかして月光仮面が誰なのか途中でわかっていたのかとも思ったが、ラストの台詞を聞くとそうでもなかったようで残念だった。あるいは薄々知っていて鎌をかけたのかとか変に深読みしてしまった。
かっぱ堰さん [インターネット(邦画)] 5点(2025-06-28 19:59:20)
その他情報
作品のレビュー数 1件
作品の平均点 5.00点
作品の点数分布
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