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《ネタバレ》 人類を絶滅寸前にまで追い詰めいた世界最終戦争から1700年後、人々はそれまでとは違う新たな文明を築き上げていた。それは、住んでいる都市を丸ごと移動させながら生活すること――。それぞれの都市は資源を求めて互いに闘い合いながら、ただひたすら荒野を移動し続けていた。弱肉強食の荒廃した社会で、世界の頂点に君臨するのは大都市ロンドンだ。そこで暮らす平凡な青年トムはある一人の女性と出会ったことから、この世界を揺るがす壮大な陰謀へと巻き込まれてゆく……。移動する都市同士が激突するという特異な未来社会を舞台に、様々な事情を抱えた主人公たちの波乱万丈の旅路を壮大なスケールで描いた冒険活劇。『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが制作したという本作、色んなところで悪評を目にしていたし、本国アメリカでも大コケだということだったので、どんなもんじゃろと今回鑑賞してみました。結果は……、「いや、そこまで悪くないじゃん」というのが僕の率直な感想です。確かに、脚本がしっちゃかめっちゃか過ぎる、大風呂敷を拡げすぎてもはや世界観が破綻している、主人公カップルが揃いも揃ってことごとく魅力がない、といった明らかな欠点はあるのですが、この最先端の映像技術を駆使したアクションシーンはなかなかの迫力で、それを眺めているだけでも僕は充分楽しめました。まあストーリーは完全に『天空の城ラピュタ』に『ハウルの動く城』をブレンドしただけでしたけどね。そのうちこのアジア系の女海賊が「40秒でしたくしな」って言いそう、ヒューゴ・ヴィーウィング演じる悪役がそろそろ「ははは、まるで人がゴミのようだ」って笑い出しそう、世界を破滅に追いやった最終兵器の暴走を止めようとするクライマックスなんてまんまですやん、などといろいろ突っ込みながら観てました。ちゅうわけで中身とかには全く期待しなければ、この荒唐無稽すぎるぶっ飛んだ設定やらふんだんにお金をかけたであろう迫力の映像なんかはそこそこ楽しめると思います。
【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-11-14 01:33:24)
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