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《ネタバレ》 始まりは、10歳の少年の失踪事件だった――。人気のない森の中である日、一人の少年が謎の失踪を遂げる。現場に残されていたのは、少年が乗っていた自転車と緑色のナイフのみ。そしてそのナイフは、10年以上前に発生した連続誘拐殺人事件で使われた凶器と同じものだった。だが、犯人はすでに捕まり刑務所に収監されている。犯人が再び犯行を行うことは不可能だ。かつてその犯人を逮捕したハーパー刑事は再び、事件の捜査を担当することに。これは模倣犯なのか、それともかつての犯人は冤罪だったのか?難航する捜査を尻目に、今度はハーパー刑事の自宅で不可解な現象が続発するのだった。いつの間にか無くなっている銀食器、急に点灯するテレビ、そして家の中を密かに蠢く謎の影……。次第に追い詰められてゆくハーパー刑事とその家族たち。果たしてこの事件に隠された驚きの真相とは。少年誘拐事件をきっかけに、そんな不可解な現象に巻き込まれてゆくある家族を描いたサスペンス・スリラー。なんか思いっ切りB級感プンプンのそんな本作、さして期待せずに今回鑑賞してみました。ところがどうして、これがエッジの効いた演出の力が光るなかなかの掘り出し物でいい意味で裏切られました。物語の前半は余りにもお話がフワフワしてて「なんだよく分からない映画だな」と思いつつも、その不穏な世界観に引っ張られて見ていたんです。ところが物語の中盤、驚きのどんでん返しが!そうか、全てはそういうことだったのね!これは確かに予想が出来ませんでしたわ。まあネタとしては、ちょっと前の怪しいジジイをテーマにした某B級映画でも使われてましたが、見せ方としてはこちらの方が相当巧い。なるほどアレは実はそういうことで、アレはこいつのアレだったのね…ってこれだけ聞いてもさっぱり意味分からないでしょうけど(笑)。急に手持ちの手振れ映像に切り替わるのもいいセンスしてるし、なかなか面白いじゃん、これ!っと思っていたら、まさかの更なるどんでん返しが!いやー、これは完全にやられちゃいました。この脚本はかなり作り込まれてますね~~。明らかな低予算映画だけど、練られた脚本の力と工夫を凝らした映像の見せ方で幾らでも面白い映画が創れるという見本のような作品でありました。これは是非とも予備知識なしで観てもらいたい一本。
【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-03-03 03:37:30)(良:1票)
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