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女が階段を上る時 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 女が階段を上る時
製作国
上映時間111分
劇場公開日 1960-01-15
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 成瀬監督の映画はどうしてこんなに面白いのだろう。邦画の三巨匠のように明確なスタイルがあるわけではないのだが、ただただ映画を撮るのが(物語、あるいは感情をフレームの枠内に綺麗に収めるのが)巧いのだ。そんな成瀬監督が高峰と組んで生み出した良質な作品群の中でも、本作は最良の出来といえる。高峰演じる主人公が、群がる男たち(現実に疲れ、汚れた顔の男たち)を掻き分けて力強くも儚く生きていくというストーリーは、古典的ではあるが一人の現実の女性を創出することに成功している。特に終盤で仲代達也が高峰に言い寄るシーンでの、男と女の空間的・精神的距離感と、剥き出しになった生身の台詞の応酬は、痛ましいとさえ思えるほど人間という生物の核心を突くものだった。話は変わるが、本作の題名にあるように主人公が階段を上っていく象徴的なショットが幾つかあるのだが、あれがどうも鼻につくというか、安牌な映像表現のように思えて少し残念。
吉田善作さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-31 01:50:45)
その他情報
作品のレビュー数 19件
作品の平均点 6.63点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.98
このレビューの偏差値 53.80
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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