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《ネタバレ》 ウォルト・ディズニーの夢であったトゥモローランドを実現しようという映画のようでいて、「今、そんなもの信じる人いないよね?」と言う終末思想にもあふれている不思議なディズニー映画でした。そう、今の世に明るい未来など信じてる人はいない。いくら警鐘を発しようとも誰も動かない。むしろ終末の時を待っているかのようにすら見える。この映画のジョージ・クルーニーのように、もはや夢も希望もないと思っているが、そこに新たに選ばれた女子高校生が「ひょっとしてまだ希望はあるかも」と思わせる。この映画の案内役である謎の少女アテナがおよそディズニーのキャラクターとは思えぬ乱暴な行動を繰り返すのは、もはや猶予の許せない現状へのあせりがあるから。彼女の最後のセリフ「私が笑わないのは面白くないから」と言うのは意味深なセリフでした。選ばれた人だけで理想の未来を築くと言うと「選民思想」の成れの果てのようですが、誰でも夢を持てば選ばれると言うラストでかろうじてその批判をかわした作品でした。個人的にはアテナの少女版ターミネーターのごときふるまいが面白かったですが。ターミネーターも究極の終末思想の中に希望を見出すと言う点で本作と共通するものがあるのかも。
【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-06-06 15:47:27)(良:1票)
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