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《ネタバレ》 全くアングルの合わないカメラ、性格の悪いハゲ男、得体の知れないデブ女。冒頭から、視覚的にとても不快を感じる場面の連続で幕を開けます。それはさらに続きます。ヒステリックな黒人女、ヘッドホンの音漏れがイライラするその娘。ただ一人美しい女(彫り師)はもったいぶって毎回チラ見せ程度、やっとご登場、と思ったら何とそのまま映画からフェイドアウト。この女をもっと映せよ!これは確信犯的に観客を挑発して、感情を逆撫でする実に不愉快な映画。でも観客のご機嫌を直すように、途中からストーリーは癒し路線に変貌していきます。だが、"癒し路線"なのはあくまで見た目だけ。挑発はまだまだ続きます。最後のマジックショーの場違いなハイテンションは、「どうせこういう愉快な場面が観たかったのだろう?」といった当てつけとしか思えない。極め付けはラストのプロポーズの場面。この展開だと絶対に彼女はYESと思ったが、意外にも答えはNO。これは監督から観客への痛烈なメッセージだと感じました。彼女の"NO"はそのまま観客に向けたもの。つまり、女二人に外見や第一印象だけで嫌悪感を持った僕らを、彼女(この映画)は初めから許す気はなかった、ということ。始めから最後まですごく馬鹿にされたような、とても後味の悪い終わり方でした。
【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 4点(2016-09-08 23:42:01)
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