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《ネタバレ》 一度体験して、その素晴らしさを知ってしまったら、それがない生活にはもう絶対に戻れないもの。その例えとしての「ウォシュレット」なんでしょう。 もし今を記憶したまま、とつぜん30年以上前の昔にタイムスリップしてしまった、としよう。僕としては、スマフォもネットもYouTubeもないのはたぶん我慢できる。不便にはなるけど、煩わしさを感じることも多いし、こんなものたちはなければないで何とかなるよきっと。しかし、ウォシュレットは別格。もうこの爽快感と便利さを知ってしまったからには、それがない生活 (ウォシュレットの存在しない世界!) にはもう戻れる気がしません。 だからおそらくは、過剰な便利さよりも本当に一つだけ必要なものとは何だろう? といった問いかけのお話しなんです。 「システムの氾濫と腐敗」 見逃しがちですが、おもちゃ屋の彼が詩の朗読会で読んだこの言葉が意味深だったように思えます。荻上監督らしく、まったりとしたとぼけた味わいでしたが、本作は発展する過度な文明社会に対する監督なりの答えかもしれませんね。 もちろん、ウォシュレットにこだわらず、考えるもよし。 なくても大丈夫なもの、そして本当に必要なもの。 あらら、、なぜか今ある人間関係がたくさん浮かんでしまったわ (笑)
【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 6点(2020-07-25 01:06:15)(良:1票)
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