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岸辺の旅 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 岸辺の旅
製作国日,仏
上映時間128分
劇場公開日 2015-10-01
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 美しい切り紙の花園をゆっくりと浮かび上がらす光。村の集会所で一つずつ灯る天井の照明。ピアノの場面における人物の立ち位置と構図。等々、映画というよりは舞台劇宛らの演出の数々がとても印象的であり、同時にこの映画そのものが、この世に未練を持ったまま死んだ霊たち、成仏できずに"境界線"を彷徨う霊たちに、どうか安らかにあの世に旅立てるようにと、まるで彼らの為にお膳立てされた大がかりな舞台装置のようにも感じました。その彼らの未練とは決して怨恨に起因するものではなく、育んだ"愛"が本物(真実)であったのか、それを生前に確信することができなかったこと。彼らは死してなお、愛を確かめるために彷徨い続ける。そして瑞希と優介がとうとう触れ合い交わうことによって、彼が本当にもう一つの世界に旅立った光景から、やはりこの映画は本質的にはただ愛を描いただけの物語である、と言いたい。個人的には理解するよりも感覚で感じるべき映画と思っていて、私はあの世から見た光景と現実の曖昧さにふわふわとした浮遊感を感じ、鑑賞後に残る憂いの余韻はなぜかとても心地よかったです。
タケノコさん [映画館(邦画)] 8点(2015-10-07 00:36:01)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 21件
作品の平均点 6.14点
作品の点数分布
000.00%
114.76%
200.00%
314.76%
429.52%
5523.81%
629.52%
714.76%
8838.10%
914.76%
1000.00%
作品の標準偏差 2.05
このレビューの偏差値 54.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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