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レクイエム・フォー・ドリーム のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レクイエム・フォー・ドリーム
製作国
上映時間102分
劇場公開日 2001-07-07
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 脳天を強く殴られたような強烈な映画で、その後味はともかく一度観たら死ぬまで絶対に忘れない、という意味での高評価です。確かに、薬物を打った時の創造性溢れる映像表現は面白い。でもそんなことはおまけに思えてくるほど、ストーリーそのものが放つ破壊力が凄まじい。この映画では、薬物依存者たちの物語は二つのチームに分かれます。お互いに薬物をけしかけ合って自滅した三人。孤独なゆえに依存症の蟻地獄に堕ちたサラ。その堕ち方こそ対象的でしたが、実は共通点が一つあります。彼らは、救う者がないまま、とうとう最後まで孤立無援だったということ。そもそもこの映画って、薬物依存者による破滅の物語ではなくて、薬物依存者に寄り添うべき良識ある者が誰もいないという恐怖、を描いています。絶対に堕ちるしかないという・・。だから主要な登場人物以外は人間に感情が宿っていない、というか全体的に空虚で無機質な感じがします。おばさんの集団、冷たい医者たち、ブラウン管の向う側で笑う者たち、レストランの男、、。そしてどことなく近未来的な空気があって、私は「時計じかけのオレンジ」を思い出しました。(もちろんお母さんの髪の色に電気ショックも、、) 全編通して、暗示的な海辺の風景が印象的ですが、それは夢か現実か、あるいは幻覚症状なのか、とても曖昧です。そしてその風景は、不思議と美しくなっていくように見えます。でも実は何一つ変わってはいません。それが美しく輝きを増していくように見えたのは、彼らが破滅して普遍的な正しい人生とは無縁になったから。海辺の美しい風景は、もう決して手が届かない幸せや夢の象徴だからです。
タケノコさん [DVD(字幕)] 8点(2019-09-29 17:51:27)
その他情報
作品のレビュー数 114件
作品の平均点 7.18点
作品の点数分布
010.88%
132.63%
200.00%
332.63%
465.26%
576.14%
697.89%
72723.68%
82925.44%
91815.79%
10119.65%
作品の標準偏差 2.08
このレビューの偏差値 51.91
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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