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《ネタバレ》 アンワルは過去の虐殺をどう思っていたのか。悪夢を見るほどのトラウマを抱えながらも嬉々として共産主義者の殺し方を実演して見せる彼はこのギャップに苦しめられていたのだろう。映画を撮影する中で、過去の行いを追体験する。どの「役者」も迫真の演技を見せ、特に隣人が虐殺の体験を語った後の演技は凄まじいものがあり、アンワルに深いダメージを与えたのではないか。「よくない、いけなかった」という気持ちが虐殺シーンの撮影中に腹の底からふつふつと湧いてくる。キーンという金属音のBGMはこの時の痛みだ。終いには自らが自らの手法で殺されるシーンを撮影し、これを孫たちに観せてしまった。悪夢を見るほどのトラウマを辿っていく中で芽生えた感情と、過去を否定したくないが故に口から出る「仕方がなかった」という言葉の醜いギャップが彼に吐き気を生じさせ、映画は終わる。なんとも後味の悪い映画だが、マツコ似のデブが頻繁に笑わせてくれたし、色々と考えさせてくれたので文句はない。映画として面白いかどうかと言われると…下の方と同じような感じ。
【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-03-22 23:55:44)
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