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十字路の夜 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 十字路の夜
製作国
上映時間75分
ジャンルドラマ,モノクロ映画,犯罪もの,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 フィルム・ノワールは「マルタの鷹」以前に誕生していた。
フリッツ・ラングの「M」の影響をダイレクトに受けたヨーロッパ。そのフランスのジャン・ルノワールは「十字路の夜」を完成させた。
冒頭の“遺体発見”のシーンの見事さ、煙草の煙が構築する退廃的な空間、男を破滅に導く女(ファム・ファタール)の登場・・・加えてルノワール特有の“水の音”が、作品を更に幻想的なものにしている。これをフィルム・ノワールと言わないでどうする。
終盤で胸元の傷の痕を見せるシーンがエロチックだこと。刑事の後ろで着替える時の太もものエロさ。やはりルノワールに“巨匠”だなんて面倒なレッテルはいらない。偉大なる“むっつりスケベ”だ(尊敬ゼロだろ俺)。

暗闇から突然発砲して来る狙撃手、終盤の畳み掛けるような事件、銃撃戦、車上と夜景のカメラワークの迫力!
助監督のジャック・ベッケル、既に「現金に体を張れ」で見せた暗闇の迫力をとことん見せてくれる。
派手な銃声はいらない。淡々とした音の方が、夜の静寂を切り裂くのに相応しい。

最後の最後まで息を抜けない演出だ。“狙撃者”のやり取り、ラストシーンの別れ際・・・見事、見事である。傑作だ。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-30 19:53:55)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 5件
作品の平均点 6.40点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 2.58
このレビューの偏差値 53.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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