Menu
 > 作品
 > ワ行
 > わが谷は緑なりき
 > すかあふえいすさんのレビュー
わが谷は緑なりき のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 わが谷は緑なりき
製作国
上映時間118分
劇場公開日 1950-12-29
ジャンルドラマ,モノクロ映画,ファミリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 フォードの西部劇の最高傑作が「リバティ・バランスを射った男」「捜索者」だとすれば、人間ドラマの最高は「怒りの葡萄」「静かなる男」とこの「わが谷は緑なりき」!

炭鉱の街に生きる人々の家族愛と絆を描いていく。

炭鉱作業の描写は終盤まで挿入されない。

それはススだらけになった男たちの顔が物語るし、主人公が成長する過程で挿入される。

そう、本作の視点は子供の主人公の眼だ。

大家族の末っ子として生まれた主人公。

炭鉱でたくましく働く兄弟たちへの憧れ、様々な出会いと別れを、幼い眼に焼き付けていく。

ストライキ、孤独と戦う父、一喝する母親の強さ、一人また一人去っていく兄姉弟たち・・・主人公も勉学に励み、知る人間のいない学校で戦った。

殴られたら殴り返す。

大人が手を出したら大人が倍返しだ!

フォードの暖かい人間ドラマがここに詰まっている。

燃え盛る炭鉱に何のためらいもなく助けに向かう男たち。

「果てなき船路(果てなき航路)」でジョン・ウェインを助けに行く水夫たちに通じる熱い魂。

どんな逆境でも懸命に生きる男たちは、何時の時代もカッコイイ。

それを見守る母親、女性たち。

牧師も拳闘士も関係ない、みんな一人の人間だ。

ラストは悲しくもあり、温もりもある締めくくり。

家族の魂は主人公の心の中に生き続ける・・・そんな映画だ。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-21 23:57:55)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 59件
作品の平均点 7.42点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
311.69%
435.08%
5610.17%
658.47%
71423.73%
81423.73%
9711.86%
10915.25%
作品の標準偏差 1.77
このレビューの偏差値 55.04
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
わが谷は緑なりきのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS