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ほしのこえ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ほしのこえ
製作国
上映時間25分
劇場公開日 2002-02-02
ジャンルアクション,ドラマ,SF,ラブストーリー,戦争もの,アニメ,青春もの,ショート(短編映画)
レビュー情報
《ネタバレ》 日差しが注ぎ込む電車の窓、その窓辺で携帯を打ち続ける少女。
回想、階段、椅子が逆さまに置かれた机と教室、星を背にたたずむロボットの中でも、宇宙船の中でも頭の中は好きな男の子のことで溢れかえる。その気持ちを携帯電話のメールにしたため続ける。

ゲームオープニングの制作にも腕を振るってきた新海誠。この頃から異常なまでにリアルで美しい風景を楽しませてくれる。
雨を予感させる積乱雲、飛行機雲、ドアの向こうの夕暮れ(「彼女と彼女の猫」でもドアの開閉は印象的だった)、夕陽に染まる雲、星空、クレーターの中の市街地と水辺、桜の花びらを運ぶ風は寝ている者を揺り起こし、ミサイルから尾を引く雲、爆炎、宇宙空間に飛び散る鮮血、しぶきをあげるように星の海へ飛び出していく宇宙船、鳥の群、足跡はクレーターになり水たまりへ。
雨が降りしきるのは雨宿りさせ二人だけの時間を作るため。

メールのやり取りが断たれてしまう光景は「君の名は。」にも繋がる。

登場人物たちは漫画的な(眼がデカい)タッチ。
風景は二人の心情を表すように変化し続ける。汗と涙を落とし、開閉する遮断機の前、降り積もる雪の中、雲間から降り注ぐ木漏れ日の下で立ち尽くす。

傘を断るのは「あの人」に悪いと思うから。だからこそ待ち続け、返事が来るのを、帰って来ることを信じ続けたのだろう。

異文明との衝突、対話、ただ「会いたい」というエネルギーが彼女を動かし続ける。その果て…贈り続けたからこそ「文字」ではなくそこに込められたものが伝わったのだと思う。声に、言葉にならないような想いが。

切ない。実は生きてて再会できたとかないんですかねえ。もれなくタルシアンが地球にお礼参り(ry
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 8点(2017-03-27 07:32:26)
その他情報
作品のレビュー数 45件
作品の平均点 4.93点
作品の点数分布
024.44%
100.00%
224.44%
348.89%
4920.00%
51022.22%
61328.89%
712.22%
824.44%
912.22%
1012.22%
作品の標準偏差 1.94
このレビューの偏差値 58.18
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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