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悪魔のような女(1955) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 悪魔のような女(1955)
製作国
上映時間114分
ジャンルホラー,サスペンス,モノクロ映画,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「恐怖の報酬」「情婦マノン」と傑作が多いクルーゾーだが、中でも強烈な“どんでん返し”を味わえるのが今作「悪魔のような女」。俺はこの作品が一番好き。

澱んだ水面が拡がるプールの不気味さ。

男を男の愛人とその妻が共謀して殺してしまうのだから恐ろしい。
「恐怖の報酬」が一種ホモセクシャルな部分があるとすれば、本作はレズビアンの匂いがしてくる。どちらも願い下げだ。
しかし「恐怖の報酬」は野郎共の競争と友情という物語で、ホモの匂いなんて微塵も感じなかった。淀川長治さんに言わせれば「太陽がいっぱい」もホモ的な何かがあるらしい。
俺は願い下げだ。

一方、「悪魔のような女」は男の暴力で妻は心が離れ、皮肉にも男の愛人と心が通う。
本来憎み合う筈の女二人がだ。

さて、そんなウフフン状態の二人だが待ち受ける結末が何とも・・・ネタバレと書いたが、ネタバレするのが嫌になる、忘れてしまいたくなるような怖すぎるラスト。

ヒッチコックはクルーゾーのこの作品に嫉妬したらしく、ホラー映画「シェラ・デ・コブレの幽霊」を手掛けたジョセフ・ステファノの協力を得て「サイコ」を撮ったらしい。

ヒッチコックの一瞬背筋が寒くなる巧みさ、そしてクルーゾーのねっとりとした恐怖を徐々に肌に塗られていくような戦慄。
見比べて見るのも面白い。

シャロン・ストーンには悪いが、ジェレマイア・チェチェックの「悪魔のような女」もポール・バーホーベンの「氷の微笑」も、クルーゾー映画の怖い女性たちを知ってしまうと霞んで見えてしまう。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-05-14 17:23:27)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 31件
作品の平均点 7.81点
作品の点数分布
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6412.90%
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9929.03%
1013.23%
作品の標準偏差 1.26
このレビューの偏差値 57.58
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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