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或る夜の出来事 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 或る夜の出来事
製作国
上映時間105分
ジャンルコメディ,モノクロ映画,ロマンス,小説の映画化,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 スクリュー・ボール・コメディの皮を被った素敵な恋愛映画。
後の「ローマの休日」を思わせる場面の数々。
冒頭から監禁状態の領域から逃げ出すヒロイン、ジャーナリストとの出会い、喧嘩を通して徐々に接近する二人、しかし運命は・・・という流れ。
決定的な違いは身分の“壁”の有無・ラストシーンにおけるヒロインの疾走!キートンの「恋愛三代記」もマイク・ニコルズの「卒業」もビックリなクライマックスだろうねー。

海を思わせる“水”のイメージのオープニング、船、会話をする船員たち、父親と口論を交える令嬢。初っ端から言葉で殴り合うような面白さ。男も女も互いに振り回し合う。
令嬢がプッツンして机をひっくり返せば父親がビンタし、その次は令嬢がドアをブチ開け船の上から脱走!父親は船を出して追おうとするがまんまと逃げられてしまう。どんだけ速いスピードで泳いだんだよ・・・w
一方、町の公衆電話では受話器の向うの仕事場の上司と揉めるジャーナリスト。そのジャーナリストが邪魔な新聞紙を窓から投げ捨てるし、そんでドライバーと喋っている内に冒頭の女性が新聞をどけた場所に座っちゃう。ここまでまだ7分も経っていないんだから驚き。

綺麗な脚を使った粋なヒッチハイクにも爆笑。

バスの中では座席を隔てて、ホテルでは一枚のカーテンが隔てるだけ。

愛していた筈の男との接吻はどこか迷いを見せる。式場での思わぬ再会、好きだからこそ別の男に“譲ってしまう”男心、車、カーテンと灯りの落ちた家が静かに物語る結末・・・。

この後にロードムービー・恋愛・コメディの要素を持った作品は「サリヴァンの旅」といった作品が撮られる。後続の名作たちと見比べるのもとっても楽しい映画です。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-04 22:02:37)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 124件
作品の平均点 7.78点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
210.81%
321.61%
432.42%
575.65%
697.26%
72520.16%
82822.58%
93326.61%
101612.90%
作品の標準偏差 1.68
このレビューの偏差値 54.33
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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