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《ネタバレ》 とにかく井上真央の百面相爆発の映画 こんなにうまい女優だったっけ 実は主演作は「綱引いちゃった!」しか見た事がなくて、こんなに色々な顔が出来る女優だとは思わなかったので驚いた したたかな殺人者から世間知らずの純情娘までシームレスで表情を変えて行く演技は見事 物語は冒頭からいかにもなクズディレクターの綾野剛がワイドショーのキワモノ情報を求めて事件を取材していく様子がそれなりにリアルで引き込まれる 取材したビデオがミヤネ屋風のワイドショーになって偏った報道にされて行く感じはよく出来ている どうせならまんまミヤネ屋を持ち込めばもっとリアルだったのにって思った 途中途中に差し挟まれるツイッターのコメントが、めまぐるしくていささかウザイが、リアルな現代の情報網を見せる そのツィートは常にいい加減で相手を非難するか、あくまでも自己享楽的でいちいちイラッとさせる ツィートが現代の軽薄さを演出するが、ポスターや予告編がいかにもスマホが鍵な感じのビジュアルなのにさほど意味が無かった ポスターは明らかにステマ これも流行の情報網の活用か 被取材者の言う事が言葉通りではなく、徐々に事実が覆って行く過程は面白いが、主人公の綾野剛が謎にせまるわけではなく、そこだけがヒロインの井上真央の独白に依る所は物語としては非常に弱い 前半に物語に謎を持たせておいて、実は真相はこうだった的な事がヒロインの独白で解決するのはドラマとしてはなんのこっちゃである 推理ドラマの様な展開を期待したら裏切られる 監督の中村義洋はひと捻りしたオチの映画はなかなかうまくて、この映画もその亜流だとおもったが、さらに探偵物のようなひと捻りが欲しかった 途中「ほんとにあった! 呪いのビデオ」の演出家らしいモキュメンタリーホラーのような展開があったり、ヒロインのパートはいきなりのファンタジーな作りで、バリエーション豊富で尚かつバラエティー感があって飽きさせない ラストのドンデン返しはマジシャンが自身でネタをばらすがごとく「あーそうなんだ」って思っただけでカタルシスが無い これは主人公が徐々に真相に迫る話にしたら傑作になったんじゃなかろうか 「アヒルと鴨」のドンデン返しと「ポテチ」の泣ける展開を合わせた良品ではある 菜々緒のお尻が4分の1程度拝めるのも吉(笑)
【にょろぞう】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-10-10 18:48:33)
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