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カサブランカ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 カサブランカ
製作国
上映時間102分
劇場公開日 1946-06-16
ジャンルドラマ,サスペンス,ラブストーリー,戦争もの,モノクロ映画,ハードボイルド,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 恥ずかしながら今更初見。いやーうん、素晴らしいですね。タイトルは嫌というほど聞いたことがあり、恋愛ものということも知っていました。そしてこの年代の作品なので、まあ今でいうベタで王道、先読みが効いてしまう系の作品なんだろうなーと思っていたら、そうではなかった。
 メインテーマは恋愛なんだろうけどそれと同じくらい時代背景がかなり強く出ている作品だった。「恋愛もの」というより「第二次世界大戦下の恋愛もの」です。いわゆる名作で未見のものは前情報無しに見ることにしていますが、見終わった後気になったのが製作国。で、本サイトでアメリカ作品と知って「あ、やっぱりね」という感じ笑。みなまで言わないまでも、そんな作品でもありました。
 さて内容に関して、「納得いくか」と言ったら納得できない点はやはりある。焦点はズレますが、最も納得できなかったのは「情」によってルーレットで当たりを引かせるシーン。気持ちはわかるけど、オーナーとして特定の客に意図的に利益をもたらす行為は(事前に賄賂を受けたとかいう個対個の事情を除いて)絶対にやっちゃいけないことだと思います。客にもそれぞれ、遊び目的で捨て金でやってる客、ちょっと腕に覚えがある客、そして素人ながら人生を賭けている客と様々です。過去の経緯はともかく、それらは実力が同じなら確率的に平等に扱われなければならない、それがいわゆるギャンブルの大前提だと思います。この場合の確率はもちろん「ディーラーは意図的に特定の目に振れる」ことを前提とした確率です。ディーラーの腕、イカサマの可能性、そして自分の腕、それら全てを総合してなおかつトータルプラスにすることこそが実力だと思います。
 ・・・逸れましたが、結局、「納得いくか」の減点を超える面白さが本作にはありました。恋愛ものの十八番である心理描写の深さもやはり良く、男女の考え方の違いや立場の違い、「この立場だったらこう考える」の表現が絶妙でした。そこに友達、商売仲間、恋人、というどっちかというと「個」主体の関係だけでなく、戦争、国という「全体」主体の関係が見事にそれぞれのキャラクターに集約されて、誰が出てきても飽きさせないし、どのシーンをとっても魅入らされる作品になっていると感じました。
53羽の孔雀さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-13 00:33:44)
その他情報
作品のレビュー数 221件
作品の平均点 7.23点
作品の点数分布
000.00%
110.45%
252.26%
373.17%
483.62%
5135.88%
63214.48%
74922.17%
85022.62%
92611.76%
103013.57%
作品の標準偏差 1.95
このレビューの偏差値 52.02
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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