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《ネタバレ》 昔からタイトルと給水タンクのイメ―ジは有名です。もちろん主題歌「Calling You」も有名ですが、でもなぜか全く見る気がしないまま2023年になりました。TV録画されていたのでついに重たい腰を上げて見ることにしました。序盤油断してると、主題歌の素晴らしさと凝った映像で一気に引き込まれそうになりますが、30分くらいまではほとんど意味が判らなくてもう見るのを止めようかと思うレベルです。ただ、掃除をし始めてからがぜん面白くなってきて、ジャスミン・ムンシュテットナー(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は何者なのか?急に彼女が魅力的な人物に見え始めてきます。
絵のモデルになってから徐々に気持ちを許して脱いでいくのは笑えます。また、やたらと美人のタトゥー彫り師も気になりますが、なかなか全容が映りません。正面から映ったと思ったらまさかの退場(笑)窓越しからの夕陽のシーン、感度を上げてワザと粗い映像で見せる幹線道路の先の距離感も素敵です。あと、カラーシートを当てたようなブーメランのシーンも素敵でオシャレ。 ただし、現実的な事を書くと最高級の主題歌から連想されるイメージはやはりイケてる刹那的な若いカップルだったと思うし、フィルム感度を上げた粗い映像もスマートな若者カップルを被写体とした方が絵になるような気がします。おそらくこの監督さんは絵にならない被写体をあえて絵の中に納めたかったのかもしれません。ヤスミンのビーチクや変な果物などからもそう感じました。 原題「Out Of Rosenheim」を「バグダッド・カフェ」とした配給会社のセンスは素晴らしかったです。原題のままだと多分ヒットしなかったかも。個人的にはラストのパーティは全カットで静かに求婚する流れでしたら9点でしたので非常に惜しい作品。何度も見たくはなりませんが印象深くて素晴らしい映画でした。ミニシアターブームも納得の、まるで小さな宝石のような作品です。 【アラジン2014】さん [地上波(字幕)] 7点(2023-11-09 12:50:15)
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