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泥棒成金 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 泥棒成金
製作国
上映時間106分
劇場公開日 1955-10-18
ジャンルサスペンス,コメディ,犯罪もの,ミステリー,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
全くヒッチコックらしくない映画でしたが、テクニカラー&ビスタビジョンで美しいヨーロッパの景色が鮮やかな色合いで堪能できる素敵な作品。シネスコと異なり圧縮されていないビスタビジョンは非常に美しく、70年ほど前の映画とは思えません。またWikiによるとヒッチコックとしては初のワイドスクリーン作品だったようで、車での長回しのシーンなども凝っていてとても美しく記録されています。
特筆すべきはダブル主演の「ケーリー・グラント」と「グレース・ケリー」のスーパーカップルがとにかく優雅で美しいということ。この甘美なカップルが美しいヨーロッパの景色を背景に華麗に振る舞う姿はまさに浮世離れした美しさで、スクリーンの中だけで繰り広げられる夢の世界に酔いしれることができる稀な作品です。

フランシス・ドッジの推理小説を原作にしているだけに話にも安定感があり、宝石が盗まれる過程や準備、謎にも破綻がありません。確かに21世紀の感覚で見てしまうと少々陳腐な部分もありますが、前述のケーリー・グラントとグレース・ケリーの圧倒的なスター性から陳腐さは些細なことのように思えてしまいます。また、彼らがランチデートでドライブするシーンの車のギミックも素晴らしく、到着した丘の上からモナコ市街が一望できるシーンは最高すぎました。鳥の足を食べた後にキスしたら鳥の味しかせんやろな~とか、、なぜ合成にしちゃったのかとか、、色々意味深なシーンです。有名な話ですが皮肉にもこの美しいシーンが撮影された付近でグレースケリーは車を運転中に亡くなっています。(脳梗塞&転落)

ラストの対決が少々退屈しますが今の時代感覚で見てはいけません。真犯人もお決まりの展開ですが、本作はジャンル的には一応「サスペンス&コメディ&ロマンス」なので、結末としてはまあこんなものです。どちらかというとケリー嬢の圧倒的な美しさから「ロマンス」が一番強調されるべき部分ではないでしょうか。
本サイトのレビューでは低評価ですが、映画ファン、グレース・ケリーファンでしたら一度は見ておくべき名作です。後の大ヒットシリーズ「007ジェームズ・ボンド」にも多大な影響を与えたはずなので、007ファンも見て損のない作品です。(というか本作のほうがより007ぽいかも)
アラジン2014さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-11-03 11:54:19)
その他情報
作品のレビュー数 63件
作品の平均点 5.60点
作品の点数分布
000.00%
111.59%
200.00%
334.76%
41015.87%
51726.98%
61930.16%
746.35%
869.52%
923.17%
1011.59%
作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 59.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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