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《ネタバレ》 脚本的には前2作で綺麗にやり切っているので、本作は最初っからかなり遊び要素が多い展開になっています。しかしノスタルジー前提の本シリーズにおいてはそれが無駄な演出にはなっておらず、成長した子供たちがエレキに熱中したり、東京オリンピックネタやカラーTVネタも面白く仕上がっています。またなによりもお年頃になった六ちゃんの恋愛ネタも目が離せません。普通三作目にもなるとダレるものですが、本作においては面白さをきちんとキープ出来ています。この点は脚本および製作陣は本当に良い仕事をしたと思います。後述しますが茶川(吉岡)が淳之介に打つ小芝居はちょっと違和感がありましたが、それ以外は概ね良くできていたと思います。
邦画の悪い所でもありますが、茶川が実家に帰って部屋にある雑誌を見て悟るシーンですが、これがちょっとベタ過ぎて過剰演出だったと感じました。この感覚がラストの淳之介への下手な小芝居にもつながっている訳ですが、これに関してはさすがにもう少し何とかならなかったか?と感じてしまいました。もう少し茶川の心情に寄り添って静かで深い演出&脚本でもあれば、、もっと重厚な雰囲気に持っていくこともできたと思いますし、三部作のラストを締めくくるには相応しいものだったようにも感じます。正直、本作の演出では少々軽すぎて茶番になってしまっていますし、そもそも論、淳之介は天才肌なのでかりそめの両親の心情は痛いほど理解していたハズで、こんな茶番に逃げる必要などなかったと思われます。結局、、今回も淳之介に気を使わせてしまっただけのような気がします。 厳しめに書きましたが概ねよく出来た作品で、本シリーズは三作品でワンセットでライブラリしても良いレベルの作品だと思います。 【アラジン2014】さん [地上波(邦画)] 7点(2025-06-29 15:00:56)《新規》
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