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《ネタバレ》 映像=キレイ、設定=面白い、キャスト=素晴らしい、雰囲気=素敵、流れ=良い、脚本=ちょっと難しい。
エクス・マキナのアレックス・ガーランド監督の新作ということで期待しましたが、予想以上の難しさでした。原作を知っている方には意外と評判が良かったみたいですし世界的にも割と評判が良い本作ですが、、日本で映画だけを見た人には「???」が多い脚本だったと感じます。正直ちょっと不親切でした。ぶっちゃけ、脚本以外の部分はかなり良い感じなので、脚本(特に謎解きの部分)もう少し何とかならなかったのかと少々残念。(謎が残ること自体はOKですが、本当に何一つ解決しないままシマーが消滅しちゃうんですよねぇ) 旦那の別人感も最後まで生かされず(ラストのサプライズとして残したのでしょうが)、そもそも主人公が最初から最後まで「わからない」を連発していて、これでは観客には伝わらないよねっ、と。。まあしかし仮に主人公にストーリーテリングさせていたとしても結局は内容が難しすぎてついていけない感じが溢れていますので、どちらにせよこの本の映画化を選んだ時点で微妙になるのは想定内でしょうか。 しかしながら切り捨てるほど悪くもなくて、かなり魅力的な作品であるのもまた事実です。映像も綺麗だしシマ―内の事件の数々、登場人物のバックボーンも面白く、あれもこれもいちいち意味深で興味深いです。個人的には人型になる植物の件はもう少し掘り下げて欲しかったです。。また、目的意識のシッカリした人間が多数シマ―内に入った場合どうなるかも興味が湧きました。JJリーの最期がイミフでしたが、ラストの得体の知れない恐怖のドッペルゲンガーは秀逸でした。そもそも「宇宙」というものは人間の考えなど遠く及ばない未知の世界ですので、「わからない」というのはある意味正解でもある訳ですよね・・ 個人的にはドゥニ・ヴィルヌーヴなんかより断然アレックス・ガーランド派なので今後も頑張っていただきたいです。 2025/5再鑑賞 どうしてもまた見たくなってディスクを取り寄せて再鑑賞しましたら、やはり全体的には非常によくできた作品でした。初見時は「わからない」を強調しているのが不満でしたが、特典映像にてガーランド監督作品「エクス・マキナ」同様に余白部分を大きくとってあり、あえて答えを出さないとおっしゃっていて、そのように理解すると途端に納得できました。本作のエイリアンには理由などは何もなく、ただ単に無意識下での侵略(浸食)が行われただけなのです。 余談ですが、恐怖のドッペルゲンガーをソノヤ・ミズノが演じています。エクスマキナでは一切しゃべりが無かったキョウコ役でしたが、本作ではセリフはおろか顔すらも出ない状態での出演となってしまいました。ソノヤ・ミズノはインタビューではとても素直で素敵な女性でしたので、顔が出ないのはやはりちょっとかわいそうでした。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-01-14 11:30:13)
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