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筋を改変した編集版が世に出たことが原因でオリジナル版が現存せず、後半部の大事な部分が数行の字幕で端折られてしまうのはなんとも惜しい。そのオリジナル版を淀川長治が絶賛していたということもどこかで読んだので、まずはそれが記されている書物を探す旅か始めることになりそう。
小杉勇は「新しき土」(1937) での純和風ヒーローぶりがしっくり来なかったのだが、その後「たそがれ酒場」(1955)で後年の姿をみかけてこっちの方が…と納得していたことを思い出す。本作では実年齢よりも老け役を演じていたのであろうが、やはり彼はちょっと疲れたオヤジを演じさせた方が見応えがある…というのが本作を観たところまでの感想。(後続の内田監督作品でまたこの印象は入れ替わるのだけれども。) 轟夕起子の可愛さについ知りたくなってツルを引っ張ると出てくる、出てくる芋づる式に…。一昨年の溝口映画祭では「武蔵野夫人」(1951) でお見かけしていたらしいのだが鑑賞時には紐付かず、あとになって、「おお、あの隣家のおばさま!」となった次第。さすがに15年後に可憐さを維持することはムリだった模様。その他のツルはマキノ一族につながっていっていて長い長い。 個人的なツボとしてはこれが北竜二のデビュー作品だったという事実!たしかに若い!! 【kei】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-11-01 12:20:39)
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