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《ネタバレ》 何がしたいかよく解らない話。という声もあるようですが、私には凄くよく解る話でした。
以下【ネタバレ】を含みます。 今回は、ダニエル・クレイグ版007を強く意識した話だと思います。カジノロワイヤルに始まってスペクターに至る《大切なものを守れなかった男》が、何か(ボンドの場合は女性)を守りきることで自分を取り戻すまでの物語。 (自分と同じ境遇の)孤独な子供を守る設定は、勿論「ローガン」からのパクリ・・いやいや、インスパイア。 だから、映画の冒頭のローガンいじりとMVみたいなタイトルバックは、ローガンと007へ「デップーより愛をこめて」的な、今回はそんな話だぜ!っていう一種の事前の宣言なんですよね。 相変わらず下品なジョークを言いつつもヴァネッサを失って心が空っぽになったデップーは 死のうとする。が、何故か天国のヴァネッサから啓示を受け、現世での使命を与えられる。 これは、ブルースブラザースでもあった「罪深き者が神の啓示で良き行いをし 仲間を得て蘇える」(BBの場合は音楽に帰る)のと同じ。 デップーもラッセル(ファイヤー・フィスト)を救う使命を得て、仲間(エックスフォース)を集めて使命を果たし、ヴァネッサを失った(空虚な心)が救われる。という物語・・・普通ならば。 しかし、これは第四の壁を破る映画『デッドプール』なので、物語が決着したついでに、ヴァネッサの死をはじめ 嫌な過去をぜーんぶ改ざんしてしまう。つまり、予定調和(御都合主義)的な映画自体をポストクレジットシーンで自虐的に笑って、これ映画だし!嘘だし!ヴァネッサも死なないよ~ん!と全部チャラにしている訳だ。 そういうウルトラCみたいなオチをつけるところが、やはりデッドプール! スゲーの観た!って気持ちで帰れる素晴らしさです。 【墨石亜乱】さん [映画館(吹替)] 8点(2018-06-02 11:16:20)(良:2票)
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