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《ネタバレ》 ミッション・インポッシブルシリーズはローグ・ネイションあたりから体張って頑張るトム・クルーズを愛でる映画に変容してきた。批判ではない。文句もない。今回もそれが観たくて公開初日に行くのだから。それよりも今作は女性キャラが我もわれもと八面六臂の大立ち回りを見せるのが見どころと言い切りたい。特に敵役のポム・クレメンティエフがおいしいところを全部かっさらっていく。ゴツい大型車(装甲車?)をゴリゴリぎゅわんぎゅわんとぶん回すように駆ってクルマもバイクも何十台と片っ端からなぎ倒し、テンション上がってハッハッハーと舌なめずり&大笑いしながらイーサンを追い詰めるシーンは本当にイカレている(褒めている)。ちなみに追われるイーサンが調達したクルマが「黄色のフィアット」、まさかカリオストロのカーチェイスを実写でやろうと監督が思ったか定かではないが。
ポム姐さんは格闘も強い強い、おまけに超々ドS。鉄パイプで壁をキィーキィーガリガリガリと耳障りな音立てて擦ってから振りかざし猛然と襲いかかるその凄さ。ポム姐さん観るのは初めてだけど、勝手に今回の最優秀助演女優賞を贈りたい。 と、なんで仇役をここまで褒めちぎるかと言えば、今回イーサンと不本意ながらバディを組まざるを得なかったグレースというキャラが、どうにもM:iー2のヒロイン、怪盗ナイア・ホールとキャラがかぶるのだ。そもそもグレースを演じたヘイリー・アトウェルより元英国情報部のイルサことレベッカ・ファーガソンが個人的圧倒的にひいきなのだからどうしようも無い。グレースとイーサンのカラミが多い分ベンジーとの漫才はぐっと少なくなった。まあ今度のミッションは現実に起きれば未来の世界線上にスカイネットが誕生しました、という話になりかねないほどの深刻な事件なので、わちゃわちゃやってる暇はないのだろう。だから米国俳優組合はストライキをさっさとやめてPART2を早く作りなさいと声を大にして言いたい。そうそう、潜水艦のシークエンスも「アビス」冒頭の米原潜を想起させる。要するにミッション・インポッシブルは好きなんだけど、今作はなんだかあちこちのシーンで既視感があってなんだか色々惜しい。面白いけど。 【rinzou】さん [映画館(吹替)] 8点(2023-07-22 01:52:44)(良:2票)
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