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オデッセイ(2015) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 オデッセイ(2015)
製作国英,米
上映時間141分
劇場公開日 2016-02-05
ジャンルSF,アドベンチャー,小説の映画化,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》 オープニングから火星で始まりすぐに事故が起こる。こういう作品は案外前置きが長いものが多い印象だがこの作品はそういうものとは無縁だ。その後もテンポよく話が進む。絶望的な状況だし次々に問題が起こるが主人公は淡々とその問題に向き合いひとつひとつ解決していく。彼は立ち止まらない。立ち止まったら待っているのは「死」だ。

改めてマット・デイモンが良い役者だということに気づかされる。彼に共演者がいるのは初めと終わりのみ。NASAとやり取りをしていても一人芝居だ。ワトニーは前向きでユーモアを絶やさないキャラだがこういうキャラにありそうなあざとさやうざったさを感じないのは彼の資質に思える。完璧な美男子ではないし控えめだが惹きつけるスター性を感じた。
終盤ワトニーは長らく聴いていなかった人間の声を聴く。NASAと通信していても肉声は聴いていないのだ。救いに来た船長の声を聴き思わず涙ぐむ彼の姿に彼が見せてこなかった絶望の影を見る。ユーモアもポジティブさも彼が生き残るために必要だったのだ。多くの知識も知恵も、そして船長が残したディスコナンバーも。

観終わった後自分でも驚くほどさわやかな余韻が残ったのは出てくる登場人物が皆一つの目的に動いた姿を見たからだろうか。主人公のワトニーと同じようにこの作品がポジティブな性質の作品だからだろうか。最近は宇宙を舞台にした大作が少なくないがそれらとまた違ったタイプのドラマでとても新鮮に感じられた。

これ見よがしに派手なシーンは無いがリドリー・スコットの作品だけあって映像の完成度は高い。それにしてもリドリー・スコットもすでに78歳。第一線でコンスタントに作品を作り続ける彼には頭が下がる思いだ。
さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-17 01:21:16)
その他情報
作品のレビュー数 117件
作品の平均点 6.82点
作品の点数分布
010.85%
100.00%
210.85%
310.85%
432.56%
51311.11%
61815.38%
74336.75%
82823.93%
975.98%
1021.71%
作品の標準偏差 1.48
このレビューの偏差値 55.36
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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