Menu
 > 作品
 > ウ行
 > 海を飛ぶ夢
 > Cinecdockeさんのレビュー
海を飛ぶ夢 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 海を飛ぶ夢
製作国スペイン,仏,伊
上映時間125分
劇場公開日 2005-04-16
ジャンルドラマ,伝記もの
レビュー情報
《ネタバレ》 尊厳死という重いテーマの割に軽快で爽やかな語り口。スペインの映画とは思えない、ハリウッド的な娯楽性が見易くさせている(とは言っても過剰ではない絶妙なバランス)。実話だがプライバシーの事情で大幅な脚色がされているが故に、窓から海へ飛び立つ幻想的なショットが活きてくる。もう戻れない自由への憧れが切なくも美しい。よく「生きているだけで素晴らしい」という言葉が感動的に描かれる風潮は、狭い世界に押し込められている人間にとって生の肯定ではない。価値観の強要であり、尊厳を剥奪する行為に過ぎない。介護だってラモンにとっても家族にとっても負担がかかり、本音ではそれぞれ諦めたものもあったはずだ。揺れる家族の葛藤に、同じく動かない神父が、マスコミが、スクリーンの前にいる我々が口を出して騒ぐ。それでもマヌエラはこう言うだろう。「あなたはやかましいわ」と。死を選んだラモン、病を受け入れ生きることを選んだロサ、そして新しい命。この三者三様の想いを乗せて海に還っていく。答えはないけれど、この"着地点"が深い。
Cinecdockeさん [映画館(字幕)] 8点(2016-11-26 00:49:58)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 63件
作品の平均点 7.08点
作品の点数分布
011.59%
100.00%
211.59%
323.17%
400.00%
557.94%
657.94%
72133.33%
81726.98%
91015.87%
1011.59%
作品の標準偏差 1.77
このレビューの偏差値 52.95
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
海を飛ぶ夢のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS