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《ネタバレ》 マイケル・チミノが亡くなった。好きだったなあ、この映画。確か初めて観たのは日曜洋画劇場だったような。。それ以来今日まで数年に一度の間隔で観直している。ニューヨークのチャイナタウンを舞台に繰り広げられる、若き中国マフィアのボスとニューヨーク市刑事の対決を描いたバイオレンス・アクション。この映画の持つ独特の雰囲気が好きだ。大島渚監督ではないが、自分の中では「男騒ぎのする映画」の筆頭である。男の強さを描く監督は多いが、恐らくマイケル・チミノは男の弱さ、脆さを描く事に長けた監督であっただろう。この作品のスタンリーも、そしてジョーイ・タイも強さ以上に非常に弱く、脆い存在として描かれている。そして両者共に破壊的な思考の持ち主で、それが故に周りの人間をどんどん不幸に巻き込んで行ってしまう。この辺りの「男の弱さ」の描き方は人によって抵抗があるだろう。しかし自分は非常にリアルだと思う。男って、強いだけじゃないよねえ。。と。脚本はチミノと、「スカーフェイス」と同時期の脂ののりまくっている頃のオリヴァー・ストーンの共同執筆である。(主人公の破壊的思考の根っこにはベトナム戦争の影があることも触れられている。)
とにかくこの作品はバイオレンス描写が凄い。映画が始まって5分足らずで二人も人が死ぬ。最後の橋の上での対決シーンも素晴らしい。そしてジョーイ・タイのレストランに刑事が覆面潜入した事がばれて、従業員全員並べられるシーンの緊迫感。ジョン・ローンの目線。初めて見たとき、心臓が止まるかと思った。 【rain on me】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-18 00:43:49)
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