Menu
 > 作品
 > シ行
 > ジョーズ3
 > ゆきさんのレビュー
ジョーズ3 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ジョーズ3
製作国
上映時間98分
劇場公開日 1984-03-31
ジャンルサスペンス,シリーズもの,パニックもの,動物もの,小説の映画化,モンスター映画,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》  サメの造形については、前二作よりも明らかにレベルアップしています。

 それに伴い、ストーリーの方も進化している……と言いたいところなのですが、ちょっと厳しかったですね。
 主人公はブロディ署長の長男マイクであり、可愛い恋人もいたりして、前二作を観賞済みの身としては「立派な大人になったねぇ」と、ほのぼのさせられるのですが、正直マイクである必然性は薄かったように思えます。
 父親からサメ退治のコツを教わっているとか、前作で負ったトラウマを今回乗り越える事になるとか、そういう要素が無いんですよね。
 弟のショーンも登場するのですが、兄弟らしく絡んだのなんて最初の二十分程であり、以降は全く出番無しというのだから「何の為に出てきたの?」と呆れちゃいます。

 水中にある遊園地がサメに襲撃され、客達が園内に閉じ込められてしまうというプロットは、決して悪くなかったと思うんですけどね。
 いざ観てみると、どうもバランスが悪いというか、展開がチグハグに思えて「う~む」と首を傾げてしまう感じ。

 例えば、中盤にてシー・ワールドに客が訪れるシーンでの、楽し気な雰囲気なんかは良かったと思うんです。
 でも、事前にサメとの対決(=生け捕り)が描かれた後なので、その落差で今一つ楽しめないし、どうせ再びサメに襲われるのは分かっているんだから、どうしても「中弛み」に感じられてしまう。
 ベタな考えかも知れませんが、こういった「楽しい遊園地」という日常的なシーンは、やはり序盤で描いておくべきだったのではないでしょうか。
 そして、中盤にサメの襲来によって日常が崩壊し、後はクライマックスまで一直線……という作りにした方が、良かったのではないかと。

 それと、これは恐らくサメの模型を素早く動かす事が出来なかったという技術上の問題なのでしょうが、とにかく襲撃シーンのテンポが悪いんです。
 水中のガラス越しにサメが体当たりを行い、中の人々が悲鳴を上げるという、本作最大の見せ場においても「サメの動きが遅いので、仕方なくスローモーション演出にしました」という感じがして、観ていて興醒め。
 その後、五分程でサメを爆殺して終わりを迎えるというのも、こちらは逆に早過ぎるというか、アッサリ倒し過ぎに思えちゃいましたね。
 緩急のある演出と褒める事も出来そうですが、自分としては戸惑いが大きかったです。

 そんな本作で癒しとなるのは、イルカのサンディとシンディの存在。
 ただ単に可愛らしいというだけでなく、サメに体当たりして主人公達を助けたりと、しっかり活躍してくれるのが良かったですね。
 主人公とヒロインは生き残るも、イルカ達は死んでしまったかと思われたところで、水中から飛び跳ね、元気な姿を見せてくれて、ハッピーエンドに華を添える形になっているのも嬉しい。
 本作のMVPには、このイルカ達を選びたいところです。
ゆきさん [DVD(字幕)] 4点(2017-08-03 20:28:02)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 49件
作品の平均点 2.78点
作品の点数分布
0510.20%
1816.33%
2816.33%
31122.45%
4918.37%
5612.24%
612.04%
712.04%
800.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.69
このレビューの偏差値 54.27
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
ジョーズ3のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS