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レッド・ウォーター/サメ地獄<TVM> のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レッド・ウォーター/サメ地獄<TVM>
製作国
上映時間92分
ジャンルアクション,サスペンス,TV映画,パニックもの
レビュー情報
《ネタバレ》  (夏だなぁ……サメ映画観なきゃ)という想いで鑑賞。

 ルー・ダイアモンド・フィリップスが主演だし、割と期待値は高めだったんですが……
 どうもチグハグというか「予想も期待も裏切る内容」って感じだったのが残念ですね。

 これは低予算のサメ映画では結構ある事なんだけど、本作でも「銃を持った悪人の方が、サメより脅威」という現象が起きてしまっているんです。
 それ自体は決して悪い事じゃないんですが、本作の場合は「銃を持った悪人を倒すカタルシス」が描かれていないのが問題なんですよね。

 盗まれた金を探しに来た悪人達に、主人公グループが監禁される流れな訳だけど、主人公が頑張って反撃しようとしても、あっさり鎮圧されちゃう。
 で、形勢逆転のキッカケになるのが「悪人達の仲間割れ」であり、それに乗じて主人公達が逃げ出すって形なので、何ともスッキリしないんです。

 しかも悪人達の中で、最も有能でボスキャラと思われた人物が、無能な仲間に殺されるって形なので「強敵を倒した達成感」も得られず仕舞い。
 流れとしては「一番有能な敵が不意打ちで無能な敵に殺される」→「その無能な敵もサメに殺される」→「主人公がサメを殺して事件解決」って形であり、どうもややこしいというか……
 こんな複雑なストーリーの品よりも、最後の「主人公がサメを倒す」という一点に特化した映画が観たかったなと、つい思っちゃいました。

 他にも「嫌味な憎まれ役だったジーンが死ぬ場面は感動的に描く」「良い人枠なハンクはアッサリとサメに喰われ、その後に笑いを取ったりしてる」ってのも、何ともチグハグな演出。
 普通は「憎まれ役をサメに喰わせて、観客をスッキリさせる」「良い人が死ぬ場面は感動的に盛り上げる」ってのが、サメ映画のお約束ですからね。
 意外性を狙ったのかも知れませんが、結果的には「ベタで王道な魅力」が失われてしまっただけに思えました。

 そんなこんなで、褒めるのは難しい作品なのですが……
 ラスト数分で、思い出したようにサメ映画らしい内容になり、しかも「石油採掘用のドリルでサメを倒す」っていう痛快なクライマックスを見せてくれたのは、嬉しかったですね。
 これまで色んなサメ映画を観てきたけど「ドリルで倒す」ってパターンは初めてだし、何かもうそれだけで(良いもん見たな……)って満足しちゃいます。

 その後にダラダラと引っ張る真似もせず、警察のヘリが現れて「助かった……」という安堵感と共に終わる辺りも気持ち良い。
 主人公の船の名前は「ビターエンド」だったけど、ハッピーエンドと言って良さそうな、スッキリとした終わり方でしたね。 

 終わり良ければ全て良し……ってのは大袈裟かも知れませんけど、一応「サメ映画を観た」って気持ちにはさせてくれたので、満足です。
ゆきさん [DVD(吹替)] 5点(2022-07-13 22:42:02)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 4.92点
作品の点数分布
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100.00%
200.00%
3216.67%
4216.67%
5541.67%
618.33%
7216.67%
800.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.26
このレビューの偏差値 50.53
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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