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RV のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 RV
製作国米,英,独
上映時間99分
ジャンルコメディ,ファミリー,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》  「ロビン・ウィリアムスの映画で一番好きなのは?」と問われたら、本作の名前を挙げます。

 感動して泣いちゃうとか、ギャグに大笑いしちゃうとか、そういう訳じゃないんだけど、とにかく「面白い」というより「好き」な作品なんですよね。
 良質な家族映画であり、旅行映画であり、何度も観返したくなるような魅力がある。

 何故こんなに好きなんだろうと理由を分析してみると「RVの魅力を、きちんと描いている事」が大きい気がしますね。
 飛び出すリビング機能とか、キッチンもシャワーもトイレも付いているとか、小さなTVで映画も観られるし、後部にあるベッドで休む事も出来るとか、そういった性能面について、自然な流れで紹介してみせている。
 凄ぉ~くベタな感想だけど「こんなRVで旅行してみたいなぁ」って思わせる力があるんです。

 勿論、コメディのお約束で劇中の旅はトラブル続きであり、ともすれば悲惨で笑えない空気にもなりそうなんですが、そこをギリギリで踏み止まっているのは、主演俳優の力が大きいのでしょうね。
 ロビン・ウィリアムスの、あの笑顔と、飄々とした演技のお蔭で「何があっても、最後はハッピーエンドを迎えてくれる」と、安心して観賞する事が出来る。
 この「安心させる」って、観客を泣かせたり、笑わせたりするよりも、ずっと難しい事でしょうし、そう考えると、やっぱり凄い俳優さんなのだなと、改めて実感します。

「反抗期を迎えていた娘が、幼い頃と同じように心を開いてくれる」
「キャッチボールを通して、息子とも仲良くなる」
 といった具合に「家族の再生」が優しい空気の中で描かれているのも、凄く心地良い。
 序盤は下品なネタが多かったり、中盤以降はカーアクションもあったりと「笑い」の部分は派手で尖っていただけに、そういった真面目な部分は奇を衒ったりせず、落ち付いて、穏やかに描いているのが、良いバランスだったように思えますね。
 序盤の車中では、各々違う歌を好き勝手に唄っていた家族が、終盤には同じ歌を合唱してみせる演出も、非常に分かり易くて良かったです。

 準主役級のゴーリキー家族も魅力的だったし、ネルソン・ビーダーマン四世ことウィル・アーネットが悪役を楽し気に演じてくれているのも嬉しい。
 「やぁ、ローラ。妻はいないよ」とか「バーベキューセットを買ったからね」とか、台詞による小ネタの数々も好み。
 家族に隠れつつ企画書を書き上げた時の達成感に、悪魔の峠を越えて間一髪で間に合った瞬間の安堵感なども、忘れ難いものがありました。

 仕事人間だった主人公が、土壇場で良心を優先させて退職を選び、その後にちゃっかり新しい勤め先を見つけたりと、あまりにも予定調和過ぎて、都合が良過ぎるオチが付くのも、この映画らしいですね。
 天丼の「勝手に動くRV」ネタを挟みつつ、最後は家族皆で笑って、楽しく唄って終わり。
 ハッピーエンドが似合う、良い映画です。
ゆきさん [DVD(吹替)] 8点(2017-10-25 01:31:52)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 6.33点
作品の点数分布
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118.33%
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6541.67%
7325.00%
8325.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.80
このレビューの偏差値 55.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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