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恋愛だけじゃダメかしら? のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 恋愛だけじゃダメかしら?
製作国
上映時間110分
劇場公開日 2012-12-15
ジャンルドラマ,コメディ,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》  妊娠を主題としている為か、序盤にて嘔吐ネタが繰り返される事には、少々ゲンナリ。
 演出も冴えていないというか、正直ちょっと好みじゃないなと感じる部分もあったりしましたね。
 でも、総合的には良い映画だったと思います。

 養子を迎えようとする夫婦、流産を経験するカップルなど、群像劇ならではの個性が感じられましたし、それによって様々なエピソード、様々なメッセージを描く事に成功しているのですよね。
 妊娠による体調不良を「体内で奇跡が起きてる証拠」と美化する一方で「妊娠は最悪」「ニキビも出来る。歩けばアソコが痛む。オナラも出ちゃう」と、生々しく表現したりもしている。
 基本的には「子を産むことの素晴らしさ」を声高に主張している映画なのだけど、そういう現実的な側面もキチンと描いている為、あまり偏った印象は受けず、素直に楽しむ事が出来たように思えます。

 くしゃみと同時に軽く出産しちゃう女性もいれば、激痛に叫びながら出産する女性もいるという対比も面白かったし「血の繋がらぬ子を養子として迎え入れる場面」を、出産に負けず劣らず感動的に描いていたのも、何だか嬉しかったです。
 劇中の人物同様に、世の中には子供を産みたくても産めない女性が存在する訳で、そういった人々への優しさというか「出産を経ずとも人は母親になれる、父親になれる」というメッセージが伝わって来て、とても温かい気持ちに浸れました。

 ラストにて、子育てパパ軍団が、冷たい缶ビールをベビーベッドの下から取り出し、仲間にパスするシーンなんかも、妙にお気に入り。
 筋トレマニアで、常に公園を走って身体を鍛え上げ、派手に女遊びしていた独身男がパパになると同時に「もう走るな、歩くんだ」と男友達から諭される件も、色々と象徴的に思えて良かったです。
 そんな彼が、当初はタッチを拒んでいた相手と、仲良くタッチを交わして「パパ」の仲間入りを果たして映画が終わるという構成も、凄く後味爽やか。

 大人達が主役であり、子供にスポットが当てられていない為、肝心の「子供を持つ喜び」が伝わってこない点など、色々と気になる部分もあるのですが「あぁ、良いなぁ……」と思える場面の方が多くて、帳消しにしてくれたという感じですね。
 こういう映画、嫌いじゃないです。
ゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2017-07-04 13:52:03)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 5件
作品の平均点 5.60点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.02
このレビューの偏差値 53.85
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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