Menu
 > 作品
 > ハ行
 > パワーレンジャー(2017)
 > ゆきさんのレビュー
パワーレンジャー(2017) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 パワーレンジャー(2017)
製作国米,カナダ
上映時間124分
劇場公開日 2017-07-15
ジャンルアクション,SF,シリーズもの,青春もの,特撮もの,リメイク,TVの映画化,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》  「パワーレンジャー」(1995年)「パワーレンジャーターボ/誕生! ターボパワー」(1997年)と併せて、三作連続で鑑賞したのですが……
 前二作はテレビシリーズの劇場版という趣が強い為、予備知識無しで楽しめたのは本作のみでしたね。
 単純に出来栄えとしても、三作品の中では一番良かったんじゃないかと思います。

 ただ、それは「シリーズの中では一番面白い」というだけであり、純粋にコレ単品で評価するとなると……結構厳しいです。
 学園物なテイストを盛り込んだのは悪くないと思うし、ちゃんと巨大ロボットも登場して「戦隊物に必要な事」は最低限やってくれているんですが、どうも物足りない。
 映像のクオリティも高くて「本気でリブートする」「続編を何本も作れるような、人気シリーズにしてみせる」という心意気は伝わってきたんですが……残念ながら、その熱意が面白さに繋がっていないんですよね。
 ちょっと酷な言い方をするなら「熱意は感じるけど、センスは感じない映画」って事になっちゃうと思います。

 いや本当、悪い映画って訳じゃないんですけどね。
 元々自分が特撮ヒーロー物を好きってのを差し引いても、一定のクオリティは有って、娯楽映画として及第点に達してると思いますし。
 超人的な力を手に入れて喜ぶ姿とか、皆で焚火を囲んで絆を深める場面とか、若者達が主役ならではの「青春映画」としての魅力も描けてたと思います。

 でもやっぱり、作り手にセンスが欠けてるというか……
 例えば、絶体絶命の場面でブルー(元いじめられっ子)が主人公のレッドに「友達になってくれて、ありがとう」と伝える場面とか、演出次第で、もっと感動的に出来たはずなんです。
 なのに本作は(えっ、何で?)と戸惑うくらい、そういうオイシイ場面をアッサリ流してしまう。
 それはレッドが父親を助ける場面も然りであり「父親がレッドの正体に気付く」とか「喧嘩しがちだった二人が和解する」とか、いくらでも面白い展開に出来たはずなのに、ただ助けるだけで終わっちゃうんですよね。
 本当に勿体無くて、観ていて焦れったい。

 エピローグにて「新たな戦士」の登場を示唆する一方で、倒しそびれた敵などが存在しない辺りは「観客にモヤモヤを残さない、誠実な作り」と褒める事も出来そうなんですけど……
 何か、さっきから「作り手の誠意」ばかり褒める形になっていて「映画の面白さ」を褒められないのが、寂しい限りです。

 「好きな映画」とも「面白い映画」とも言えそうにない。
 でも、絶妙に嫌いになれないという、不思議な感じ。

 粗が有るのは分かってるけど、何とか肯定してあげたくなる。
 「ヒロインや女怪人が可愛いってだけでも充分じゃん」とか、そういう軽いノリでフォローしたくなる。
 まだ半人前だけど、頑張って戦ってるヒーローを応援したくなるような……
 そういう「応援したくなる映画」っていうのが、一番的確な評かも知れません。
ゆきさん [インターネット(吹替)] 5点(2023-07-19 19:27:16)
その他情報
作品のレビュー数 8件
作品の平均点 4.50点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
3112.50%
4337.50%
5337.50%
6112.50%
700.00%
800.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 0.87
このレビューの偏差値 56.67
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
パワーレンジャー(2017)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS