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《ネタバレ》 何をコメントしたらいいか悩む映画です。
ありとあらゆるモノが描かれています。その一つ一つを取り上げて云々は、止めておきたい。 戦争中という、極めて異常な時間の中で、前線から遙か後方に普通の家族が普通に暮らしていた。 一時帰国して幼馴染に合いに来た兵士が、「お前は普通で居てくれ」という言葉の重さ。 この物語は、戦争中に、国民が皆戦争していたわけでなく、かといって皆暗い顔で毎日過ごして 居たわけでもない。時代に流されても、誰もが苦しみを乗り越えて、毎日を精一杯生きていた。 辛い、苦しい、悲しい、悔しいだけで生きるのではなく、小さな事にでもとにかく笑ってエネルギーに 変えていく、たくましい当時の日本人が確かにそこにいました。 終戦後、占領軍の兵士に道を教えてチョコレートを貰うしたたかなヒロイン。とにかく前を向いて 顔を上げて進んで行く普通の人々の日常を見ると、生きる力を貰えたような気がします。 見終わっても、いろいろな事が頭の中をぐるぐる回ってしまい、考えをまとめられず、一体この映画は 何だったのかと一晩過ぎてしまいましたが、これは答えは1つではないんだと納得する事にしました。 どうして、こんなにも心の底に響くのか、その答えは当時の広島の街並みや人々の姿を忠実に書いて くれたのが、大きいと思う。のどかな呉の空に対空砲火の轟音が響くそのインパクトはかつてない衝撃・・ これはとんでもない名作が出来たのではないでしょうか・・? あの映画、蛍の墓と比較されがちですが、生きる力が貰えるという点で、こっちがフェイバリットです。 【グルコサミンS】さん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-01 18:47:26)(良:3票)
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