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《ネタバレ》 よく聞く「凄いし面白いけど、他人にお勧めできない」の理由がわかりました。
エロエロでありながら、かなりビョーキな作品です。この女性監督さん、サイコパスです。 で、サイコパスな性格の男性陣のアンテナは、前評判でビビッと来るから、その手の観客ばかりが 映画館に集合。 陰で絶賛しながら、見ない方がいいとか言う、矛盾した批評ばかりになる。 過去の栄光の記憶のせいで、老いを受け入れる事がどうしても許せないヒロインの苦悩が 画面から押し寄せる序盤を第一ラウンドとします。 変な遺伝子操作に手を出してしまい、とんでもない状況に陥るSF的な第二ラウンド。 奇跡の美貌を手に入れて、別人としてメディアに降臨し喝采の日々が始まる第三ラウンド。 しかし、元の老いた体との1週間交代の中で、人格も分裂してしまい、意見の相違どころか 嫌悪から憎悪へ関係の悪化。その一方、若い方の自分は人気が爆発でトップスターが目前。 元の体は、欲望の代償で際限なく老いが進み、見るも無残なヨボヨボお婆ちゃんになる第四ラウンド。 ついに、始まる二人の自分の醜い争い。コレでもかってなバイオレンス映画に切り替わる第五ラウンド。 勝ち残った若い方の自分は、トップスターとしての晴れ舞台へ望むのだが、直前で体の異変が始まり まずは自分自身が絶望の阿鼻叫喚に溺れそうな第六ラウンド。 で、ここからが問題のクライマックス。ミュータントモンスターが大観衆の前に出てしまった上に 血みどろスプラッター大洪水の第七ラウンド。 この辺が変な映像なんです。 これはもしかして 現実に起きたシーンではなく、異形化のショックで意識混濁のヒロインが見た夢とか幻想なのかもしれません。 まあこの映画をイメージして頂くのに丁度いい説明として挙げられるのは、「ザ・フライ」「遊星からの物体X」 「悪魔の毒毒モンスター」「キャリー」そして「永遠に美しく」 ですかねえ。 特にラストシーンの、シュールな絵は、「永遠に美しく」のブラックユーモアの超進化形でした。お見事。 エロジジイである自分としては、前半の分裂展開の贅沢なヌードシーンだけでお釣りが来るのですが、 その辺に興味ない人には、大変悪趣味な作品なので、基本お勧めしないでおきます。 誰かの言う「最低で最高」が良く似合う映画でした。 【グルコサミンS】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-05-30 22:33:01)
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