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一番良かったのはプロレスシーンを本物のプロレスラーが演じていること。おそらく、これまでのどんなプロレス映画(ドキュメンタリーを含む)よりも、質の高いファイトシーンが見られる。
2番目に良かったのはそのプロレスラーに必要以上の演技をさせなかったこと。“主演”の寺田心をはじめ、木村佳乃、仲里依紗、大泉洋ら、無駄遣いと言っていいほど豪華な俳優陣が、芝居はすべて引き受けている。レスラーたちのセリフまわしや表情の作りにハラハラドキドキすることなく、話がスムーズに進むので、観客も安心して見ていられる。 新日本プロレスの絶対的ベビーフェイス、棚橋弘至がヒール役をやっているのが、設定の柱。ただ、ヒールに転向した理由がけがというのは、納得のいかないところ。ヒールを軽く見ているのか! そんな不満は終盤できれいにひっくり返される。思わず涙腺が緩む入場シーンだけでも、この映画を見る価値はある。プロレスファンの気持ちを分かっていらっしゃる。 レスラーの演技について批判的に書いたが、唯一ファンキー・ウェポン田口隆祐は別。今後も銀幕に出番を与えていただきたい。 【漣大五郎】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2020-03-25 10:20:09)(良:1票)
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